映画「ちはやふる上の句・下の句」を観て

千早(ちはや)ぶる 神代(かみよ)もきかず 龍田川(たつたがは)    からくれなゐに 水くくるとは

この句は、主人公がとても大事にしている思い入れのある句です。 百人一首のなかの一句です。内容は、主人公が、百人一首という競技かるたにふれ、仲間と励まし合って「かるたクイーン」を目指す物語です。

百人一首は、藤原定家が一人一句というルールのもと100句選んでできたものです。これはもともと藤原定家が知人に頼まれて作成したものであり、何かの詩集になっているものではありません。書いた紙も色紙でその知人の山荘のふすまを飾るためのものでした。 かるたになったのは江戸時代で、そこから競技かるたの原型がつくられました。

私も、あまり競技かるたというものにはそれまでは関心がなく、お正月のニュースにそういった競技がありましたという程度に流していました。 けれども映画の力はすごいです。 全くというほど関心がなかった人間が、本物の競技を見てみたいと思うのですから、これほどの影響を与える媒体はありません。

映画の中では、人間関係で揺れる場面がでてきます。 チームで競技をするというルールすら知りませんでしたが、ほかのスポーツ競技にあるように、例えば柔道とか剣道とかのように、チーム戦であると、相手の誰と当たるかで勝利の行方が変わってきます。 そんな中で、チームで一番弱い者が、相手の一番強い選手にあたれば、後の4人の勝率が高くなるわけですから、チームにとってはいいわけです。

ただし、これは理論上の話で、人間関係が薄ければ、いくら自分が一番弱いと思っていても、納得はできません。私も理屈と気持ちが違うというところでは共感します。 そんな人間関係から、どうしたら気持ちが一致するのか。それが、映画の中では一番の醍醐味となっています。全員の気持ちが一致してこそが一番強いチームの条件だと思うからです。 お互いが自分の気持ちをぶつけあいながら、そのなかで成長していく主人公が、いかに信頼を得ていくか、そこを見てもらえたらと思います。

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