初めて仕事で出会った会社を覚えていますか?

私は学校を卒業して、中堅のコンピューター周辺機器メーカーに入社しました。
社会にでたばかりの新入社員でしたので、本当に何もわからない、何も知らない世界に飛び込んだわけです。
最初は名刺の受け渡しの練習を兼ねて、パンフレットを持って、関係がありそうな会社に飛び込み、担当者に手渡しすることから始めました。

そして、1カ月ほどの新入社員研修を終えて、パソコンで使う設計用のソフトの販売をする部署に配属されました。
最初は、先輩に同行して、挨拶の仕方、売り込みの手順、そのための準備やトークを覚えていきました。
入社して3カ月ほど経って、コンピューター関連の業者が集まる大きなイベントに参加して、沢山の人達と名刺交換をしました。

その後、そのイベントで頂いた名刺をもとに、一人で営業をするようになりました。
私が一人で訪ねて行った一社目の会社についてお話します。
それは、私が新入社員だということもあってか、すぐには門前払いをせずに話を聞いてくれた会社に出会ったことです。
もう、だいぶ昔の話になりますが、今でもそこで出会った社長夫妻のことは覚えています。
そこは、旦那さんが社長で奥さんが専務のような、小さな会社でした。
その社長夫婦は、まだ社会に出たての新入社員である私を温かく見守ってくださいました。
今から思うと、私の販売する製品とは少し違う業種だったのですが、だからといってむげに断ることもなく、私の気がすむまで付き合ってくださいました。

その時に私は、社長さんから頂いた缶コーヒーを飲みながら、こう言われました。
「今はいいけれども、私のような会社ではなく、もっと大きな所に営業にいけるようになるといいですね」。
この言葉は今も忘れません。そんなやさしい言葉をいただきながら、新入社員として羽ばたいていけたのですから。
そのあとは、沢山の大きな会社のお客様をもつことができるまでになりました。
でもやはり、一番思い出のある会社はと聞かれたら、別に製品を買って頂いたわけではありませんが、私を見守ってくれた社長夫妻です。この夫妻に出会えたからこそ、大きな会社を開拓しても、傲慢にならずに謙虚になっていけたのだと思います。初心忘るべからずの一つの話です。

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